休職を決断してから心が回復していくまでの過程を、実体験ベースで書いています。
前回は、短期のお金を投資に回さないと決めた経緯と、NISAの積立を見直した理由について書きました。
→ 休職シリーズ第14話「短期のお金は投資しない|NISAを減額して気づいたこと」
後1ヶ月の休職で、復帰できるのだろうか。
そんなことを、ずっと考えていた時期がありました。
体調は、少しずつ良くなっていました。
休職が始まった頃に比べれば、ずっとましになっていた。
でも——1日外出すると、翌日は起き上がれない。
頭痛とめまいが来る日がある。
朝、布団から出ようとして、体が動かない朝がある。
お風呂に入れない日がある。シャワーすら浴びられない日もある。
「これで、本当に職場に戻れるのか」
復職を考えるたびに、頭に浮かぶのはそのことでした。
今の状態で戻ったら、チームに迷惑をかけてしまうんじゃないか。
また同じことを繰り返してしまうんじゃないか。
だから、休職延長を申請したかった。
でも、それを難しくしているのが——お金のことでした。
📚 休職シリーズ(全14話)
- 第1話|適応障害で休職するまで|限界に気づけなかった働くシングルマザーの記録
- 第2話|限界を超えた先で、私は休むことを選んだ
- 第3話|適応障害で休職を子どもに伝えた夜
- 第4話|適応障害で休職しても休めなかった
- 第5話|何もできない罪悪感と焦り
- 第6話|傷病手当金が入るまで不安だった
- 第7話|財産目録が少しだけ助けてくれた
- 第8話|削った支出・削らなかった支出
- 第9話|会社に戻るのが怖かった
- 第10話|休職しても何もできなかった理由
- 第11話|うつは理解されにくい
- 第12話|留学と高校入学が重なった家計のリアル
- 第13話|短期のお金は投資しない|NISAを減額して気づいたこと
- 📍 第14話|生活防衛資金が100万円を切った日
350万円あった生活防衛資金が、急激に減り続けた
私には、休職前に350万円ほどの生活防衛資金がありました。
これは投資とは別の、普通預金に置いていた現金です。NISAや株には手をつけず、いざというときのためだけに確保していたお金でした。
シングルマザーになったとき、「もし何かあっても、これだけあれば生きていける」と思って、コツコツ積み上げてきたお金でした。
子ども2人と私、3人分の1年間分——そのくらいの安心感を持てるように、と積み上げてきた額でした。
でも、その後に長女の留学が決まりました。
夢を後押ししたかった。だから、一部を使いました。
さらに、次女が高校に進学するタイミングと重なりました。入学金、制服代、教材費——私立ともなると相当な金額になります。(この頃の家計のリアルは、第12話「留学と高校入学が重なった家計のリアル」に書いています。)
そして、「これは稼がなくては!」というまさにそのタイミングで、休職に入ることになったのです。
最初の2ヶ月は、有給休暇を使っていたので、収入はほぼ変わりませんでした。
でも、有給が尽きた。
そこから初めて傷病手当金を申請しましたが、実際に振り込まれるまでには時間がかかります。健康保険組合の審査があって、最初の入金まで1〜2ヶ月かかることもあります。
その間は、収入がゼロのまま貯金を崩し続けることになる。
家賃、保険、光熱費、食費——固定費は容赦なく出ていく。でも、入ってくるお金はない。
傷病手当金の仕組みや、あの待機期間の怖さは、第6話「傷病手当金が入るまで不安だった」に書いています。
そうして少しずつ、少しずつ、生活防衛資金が減っていきました。
350万円が、300万円になり、200万円になり、150万円になり——。
100万円を切った日のこと
申請しているお金は、申請した月を丸1ヶ月すぎても、まだ入る気配がない。
そんな中、留学に必要な資金を差し引いた後に、ATMの画面を見て「え!?」と思いました。数字が「90万円台」になっていました。
笑えなかった。
怖いというより、現実感がなかった。
「ここまで来たか」という感覚だけが、静かに広がりました。
あの瞬間、「もう休んでいる場合じゃないのかもしれない」という気持ちが、ざわりと動きました。
でも同時に、体のことが頭をよぎりました。
昨日はあまりの頭痛と吐き気に、一日中目も開けていられなかった。
娘のお弁当も作れなかった。学校への見送りもできなかった。
今までで一番つらい日でした。
「この状態で、本当に戻れるのか」——。
毎日、何を削れるか考えた
100万円を切る目前から、私が毎日やっていたのは「何を削れるか」を考えることでした。
NISAも減らしたし、サブスクの見直しもした。スマホ代は皆それぞれ格安SIMでお得だし、結果、ほぼ無駄遣いはない。
強いて削るとしたら食費か。でも食べ盛りの私たち。ストレスにならない程度に、無理せずとは思っている。
でも——子どもの出費は止まらない。
学費の引き落としは容赦なく来る。
教材費の振込用紙が届く。
お小遣いがほしい。新しい服がほしい。携帯がほしい。クリスマスでもないのに、次々とおねだりされる。
一緒に買い物なんか行ってしまうと、化粧品がカゴに紛れ込んでいる。「このやろー」なんて思いながらも、普段は極力我慢してくれている娘たち。年頃だから色々と欲しくなる気持ちも、わからないでもない。
「大丈夫、大丈夫。なんとかなる。お金が回り回って帰ってくるさ」
自分の心にそう言い聞かせながら、毎日アプリの残高を確認していました。
感情ではなく、数字を確認した
焦りが出てきたとき、私がやったのは「支出管理表を眺める」ことでした。
感情で動く前に、まず数字を見ようと思ったんです。
私の支出管理表には、収入と支出が1年分入っています。まだ来ていない月は、去年の数字をベースにした予測値が入っていて、細かい支出はMONEY FORWARD MEと楽天カードを連携させているので、月末に数分まとめて入力する程度ですみます。
その表を開いて、今の残高と照らし合わせると——
「あと何ヶ月、生きていけるか」
その答えが出ました。
100万円を切っていても、80万円になっても、すぐにゼロになるわけではない。
怖かったのは「100万円を切った」という事実ではなく、「この先どうなるかわからない」という不確実性でした。
数字で全体像を把握できたとき、少しだけ冷静になれました。
休職中の家計管理の考え方は、第7話「財産目録が少しだけ助けてくれた」にも書いています。
来週の受診で、先生にありのままを話そうと思っている
来週は、週2回の心療内科の受診があります。
先生には、まずありのままを話そうと思っています。
頭痛と吐き気で、一日中目も開けられなかった日のこと。
お風呂に入れない日があること。
お金のこと。娘たちのこと。
そして——あと2ヶ月の休職延長を相談しようと思っています。
「お金が不安だから復職したい」という気持ちは、本物です。
でも、今の体の状態を正直に伝えて、先生と一緒に判断したい。
怖いけれど、正直に話してみようと思っています。
不安はある。それでも、数字を確認して決めようとしている
夜、眠れない日がある。
「このまま休み続けていいのか」「もう復職すべきなのか」
考えが止まらない夜がある。
それでも——感情だけで動くのは違うと思っています。
家計の数字を確認した。
体の状態を正直に見た。
次の受診で、先生に正直に話す——と決めた。
不安がなくなったから延長しようと思っているわけじゃない。
お金への不安は、ある。
復職できるか不安も、ある。
それでも——数字を確認した上で、心は決まっています。
怖い。
お金は減っていく。
それでも、もう少し休む——と。
最初は、1週間ほど休めば戻れるかなと思っていました。
でも限界だったと気づいた瞬間から、安心したように体が次々と赤信号を出してくるんです。まだ戻っちゃダメ、と言っているように。
体が元に戻るには、限界を超えて頑張り続けた期間と同じほど——いや、それ以上の時間が必要なのかもしれない。
もう以前のようには戻れないかもしれない。そんな不安さえあります。
それでも、うつと上手に向き合いながら仕事をしていく術を探す。それができればいいな、と思っています。
💜 休職延長を決めたときの気持ち
不安の中でも、少し冷静になれたのは「書き出すこと」でした。
焦り、お金の心配、迷い——言葉にすることで、感情と数字を分けて見られるようになりました。
休職中に頭の中を整理するために使っていたノートを、Kindleにまとめています。
不安が消えたわけではありません。
今でも将来のことを考えると不安になります。
それでも、数字を確認しながら一つひとつ考えていくことで、
「今は休む時期なんだ」
と少しだけ思えるようになりました。
焦らず、無理をせず。
「不安だから復職する」のではなく、「今の自分に必要な選択をする」ことを優先しました。
この選択が正しかったのかは、まだ分かりません。
でも今は、もう少しだけ自分の回復を信じてみようと思っています。
💜
ここまで読んでくださってありがとうございます。
まだ答えが出ていない中で、正直に書きました。
同じように不安の中にいる誰かに、届いたらいいな、と思っています。
よかったら、また読みにきてください。
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