休職中の家計と生活防衛資金——100万円を切った日のリアル
📘 休職シリーズ 第15話
この記事は休職シリーズ第15話です。
休職を決断してから心が回復していくまでの過程を、実体験ベースで書いています。

前回は、短期のお金を投資に回さないと決めた経緯と、NISAの積立を見直した理由について書きました。
休職シリーズ第14話「短期のお金は投資しない|NISAを減額して気づいたこと」

後1ヶ月の休職で、復帰できるのだろうか。

そんなことを、ずっと考えていた時期がありました。

体調は、少しずつ良くなっていました。
休職が始まった頃に比べれば、ずっとましになっていた。

でも——1日外出すると、翌日は起き上がれない。
頭痛とめまいが来る日がある。
朝、布団から出ようとして、体が動かない朝がある。
お風呂に入れない日がある。シャワーすら浴びられない日もある。

「これで、本当に職場に戻れるのか」

復職を考えるたびに、頭に浮かぶのはそのことでした。
今の状態で戻ったら、チームに迷惑をかけてしまうんじゃないか。
また同じことを繰り返してしまうんじゃないか。

だから、休職延長を申請したかった。

でも、それを難しくしているのが——お金のことでした。

📚 休職シリーズ(全14話)

  1. 第1話|適応障害で休職するまで|限界に気づけなかった働くシングルマザーの記録
  2. 第2話|限界を超えた先で、私は休むことを選んだ
  3. 第3話|適応障害で休職を子どもに伝えた夜
  4. 第4話|適応障害で休職しても休めなかった
  5. 第5話|何もできない罪悪感と焦り
  6. 第6話|傷病手当金が入るまで不安だった
  7. 第7話|財産目録が少しだけ助けてくれた
  8. 第8話|削った支出・削らなかった支出
  9. 第9話|会社に戻るのが怖かった
  10. 第10話|休職しても何もできなかった理由
  11. 第11話|うつは理解されにくい
  12. 第12話|留学と高校入学が重なった家計のリアル
  13. 第13話|短期のお金は投資しない|NISAを減額して気づいたこと
  14. 📍 第14話|生活防衛資金が100万円を切った日

350万円あった生活防衛資金が、急激に減り続けた

私には、休職前に350万円ほどの生活防衛資金がありました。

これは投資とは別の、普通預金に置いていた現金です。NISAや株には手をつけず、いざというときのためだけに確保していたお金でした。

シングルマザーになったとき、「もし何かあっても、これだけあれば生きていける」と思って、コツコツ積み上げてきたお金でした。
子ども2人と私、3人分の1年間分——そのくらいの安心感を持てるように、と積み上げてきた額でした。

でも、その後に長女の留学が決まりました。
夢を後押ししたかった。だから、一部を使いました。

さらに、次女が高校に進学するタイミングと重なりました。入学金、制服代、教材費——私立ともなると相当な金額になります。(この頃の家計のリアルは、第12話「留学と高校入学が重なった家計のリアル」に書いています。)

そして、「これは稼がなくては!」というまさにそのタイミングで、休職に入ることになったのです。

最初の2ヶ月は、有給休暇を使っていたので、収入はほぼ変わりませんでした。

でも、有給が尽きた。

そこから初めて傷病手当金を申請しましたが、実際に振り込まれるまでには時間がかかります。健康保険組合の審査があって、最初の入金まで1〜2ヶ月かかることもあります。

その間は、収入がゼロのまま貯金を崩し続けることになる。

家賃、保険、光熱費、食費——固定費は容赦なく出ていく。でも、入ってくるお金はない。

傷病手当金の仕組みや、あの待機期間の怖さは、第6話「傷病手当金が入るまで不安だった」に書いています。

そうして少しずつ、少しずつ、生活防衛資金が減っていきました。

350万円が、300万円になり、200万円になり、150万円になり——。

100万円を切った日のこと

申請しているお金は、申請した月を丸1ヶ月すぎても、まだ入る気配がない。

そんな中、留学に必要な資金を差し引いた後に、ATMの画面を見て「え!?」と思いました。数字が「90万円台」になっていました。

笑えなかった。

怖いというより、現実感がなかった。

「ここまで来たか」という感覚だけが、静かに広がりました。

あの瞬間、「もう休んでいる場合じゃないのかもしれない」という気持ちが、ざわりと動きました。

でも同時に、体のことが頭をよぎりました。

昨日はあまりの頭痛と吐き気に、一日中目も開けていられなかった。
娘のお弁当も作れなかった。学校への見送りもできなかった。
今までで一番つらい日でした。

「この状態で、本当に戻れるのか」——。

毎日、何を削れるか考えた

100万円を切る目前から、私が毎日やっていたのは「何を削れるか」を考えることでした。

NISAも減らしたし、サブスクの見直しもした。スマホ代は皆それぞれ格安SIMでお得だし、結果、ほぼ無駄遣いはない。

強いて削るとしたら食費か。でも食べ盛りの私たち。ストレスにならない程度に、無理せずとは思っている。

でも——子どもの出費は止まらない。

学費の引き落としは容赦なく来る。
教材費の振込用紙が届く。

お小遣いがほしい。新しい服がほしい。携帯がほしい。クリスマスでもないのに、次々とおねだりされる。

一緒に買い物なんか行ってしまうと、化粧品がカゴに紛れ込んでいる。「このやろー」なんて思いながらも、普段は極力我慢してくれている娘たち。年頃だから色々と欲しくなる気持ちも、わからないでもない。

「大丈夫、大丈夫。なんとかなる。お金が回り回って帰ってくるさ」

自分の心にそう言い聞かせながら、毎日アプリの残高を確認していました。

感情ではなく、数字を確認した

焦りが出てきたとき、私がやったのは「支出管理表を眺める」ことでした。

感情で動く前に、まず数字を見ようと思ったんです。

私の支出管理表には、収入と支出が1年分入っています。まだ来ていない月は、去年の数字をベースにした予測値が入っていて、細かい支出はMONEY FORWARD MEと楽天カードを連携させているので、月末に数分まとめて入力する程度ですみます。

その表を開いて、今の残高と照らし合わせると——

「あと何ヶ月、生きていけるか」

その答えが出ました。

100万円を切っていても、80万円になっても、すぐにゼロになるわけではない。

怖かったのは「100万円を切った」という事実ではなく、「この先どうなるかわからない」という不確実性でした。

数字で全体像を把握できたとき、少しだけ冷静になれました。

休職中の家計管理の考え方は、第7話「財産目録が少しだけ助けてくれた」にも書いています。

来週の受診で、先生にありのままを話そうと思っている

来週は、週2回の心療内科の受診があります。

先生には、まずありのままを話そうと思っています。

頭痛と吐き気で、一日中目も開けられなかった日のこと。
お風呂に入れない日があること。
お金のこと。娘たちのこと。

そして——あと2ヶ月の休職延長を相談しようと思っています。

「お金が不安だから復職したい」という気持ちは、本物です。
でも、今の体の状態を正直に伝えて、先生と一緒に判断したい。

怖いけれど、正直に話してみようと思っています。

不安はある。それでも、数字を確認して決めようとしている

夜、眠れない日がある。

「このまま休み続けていいのか」「もう復職すべきなのか」

考えが止まらない夜がある。

それでも——感情だけで動くのは違うと思っています。

家計の数字を確認した。
体の状態を正直に見た。
次の受診で、先生に正直に話す——と決めた。

不安がなくなったから延長しようと思っているわけじゃない。

お金への不安は、ある。
復職できるか不安も、ある。

それでも——数字を確認した上で、心は決まっています。

怖い。
お金は減っていく。
それでも、もう少し休む——と。

最初は、1週間ほど休めば戻れるかなと思っていました。

でも限界だったと気づいた瞬間から、安心したように体が次々と赤信号を出してくるんです。まだ戻っちゃダメ、と言っているように。

体が元に戻るには、限界を超えて頑張り続けた期間と同じほど——いや、それ以上の時間が必要なのかもしれない。

もう以前のようには戻れないかもしれない。そんな不安さえあります。

それでも、うつと上手に向き合いながら仕事をしていく術を探す。それができればいいな、と思っています。

💜 休職延長を決めたときの気持ち

不安の中でも、少し冷静になれたのは「書き出すこと」でした。
焦り、お金の心配、迷い——言葉にすることで、感情と数字を分けて見られるようになりました。
休職中に頭の中を整理するために使っていたノートを、Kindleにまとめています。

頭の中を整理したい方へ 思考整理ノートを見る →

不安が消えたわけではありません。

今でも将来のことを考えると不安になります。
それでも、数字を確認しながら一つひとつ考えていくことで、

「今は休む時期なんだ」

と少しだけ思えるようになりました。

焦らず、無理をせず。

「不安だから復職する」のではなく、「今の自分に必要な選択をする」ことを優先しました。

この選択が正しかったのかは、まだ分かりません。

でも今は、もう少しだけ自分の回復を信じてみようと思っています。

💜

ここまで読んでくださってありがとうございます。

まだ答えが出ていない中で、正直に書きました。

同じように不安の中にいる誰かに、届いたらいいな、と思っています。

よかったら、また読みにきてください。

「あと何ヶ月暮らせる?」を数字で確認したくなったら。

私が家計の不安を「先が見える安心」に変えるために作ったライフプランシートです。

▶ 実際に使っているライフプランシートはこちら(無料note)
📖 休職シリーズ 第15話 / 全15話
← 第14話 短期のお金は投資しない|NISAを減額して気づいたこと お金の自立の記事一覧 → カテゴリ一覧を見る
HANA

少しずつでも、整えていきませんか?

HANAが休職中に実践した思考整理の方法をKindleにまとめました。
お金の不安も、気持ちのことも、まず書き出すことから始めよう。

📖 Kindleで読む 💰 お金の記事を見る